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トミーテック・LV-165a コスモスポーツ パトロールカー

マツダ・コスモスポーツは世界で初めて「実用的な」量産車として登場したロータリーエンジン搭載車である。あえてカッコ書きになっているのは厳密には世界初のロータリーエンジン搭載車はNSU社が開発したヴァンケルスパイダーであるためで、ただこのクルマは数々の課題が未解決のまま市販され、また仕上げも量産と呼ぶほどのものではなかったため、特に日本国内ではこのコスモスポーツが実質的な世界初のロータリーエンジン搭載車として認識されている。

ロータリーエンジンの開発についてはそれだけで1か月分のブログ記事が書けるほどになってしまうので割愛するが、当時の東洋工業(現・マツダ)の総力を結集して作られたエンジンで、従来のレシプロエンジンに比べてはるかに高性能を発揮することができ、かつ驚異的にコンパクトにすることができる夢のエンジンであった。この夢のエンジンを搭載する車体の設計にも東洋工業は情熱を注ぎ、夢のエンジンに恥じない今までにない未来的なデザインが求められた。その結果生まれたのがこのコスモスポーツであった。



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ロータリーエンジンのコンパクトさを最大限に生かし、車体は宇宙船を思わせる薄く丸みを帯びたデザインが採用された。これは現代の目で見ても相当スマートで、当時としてはいかにも先進的な見た目であっただろう。

1967年より市販が始まり、同年に耐久テストを兼ねて警視庁第8方面交通機動隊がこのコスモパトカーを採用した。同年12月に中央自動車道の調布-八王子間が開通し、来るべき自動車の高速化に向けて取締りの強化、抑止力を狙っての採用でもあったと思われる。このパトカーの採用はやはりセンセーショナルで、当時の子供向け図書(はたらくくるまの特集)にこぞって取り上げられた。その他地元広島県警での採用実績もあり、これは1/24スケールでハセガワ模型より立体化されている。


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TLVでは1/64スケール名ながらボンネットの開閉が可能で、内部にはロータリーエンジン一式が再現されている。差し色も施されており、エアクリーナーの黄色が目を引く。今の基準で見るとやたら赤色灯とサイレンが大きく見えるがこれはTLVの縮尺ミスではなく、実際にこの大きさなので、やはり車体が小さいということになる(実車の写真を見るとここまで大きくはないような気がするが)。

フロントにはフォグランプが本来装着される。ユーザー取付パーツとして付属するが、この画像では取り付けていない。

by gramman | 2017-07-22 12:31 | ミニカー | Trackback | Comments(0)

クルマと模型バカによる終わりなき妄言の全記録


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