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トミーテック・LV-147a トヨペット クラウン (55年型) (黒)

世に名車と呼ばれるものは数多あるが、国産車発展の歴史を語る上で決して避けて通れないクルマがトヨペット・クラウンである。開発は戦後間もない1952年にスタート、当時すでに自動車大国であったアメリカ製自動車の各コンポーネントを手本としながら純国産設計で開発された。スタイリングはトヨタの社内デザインで、当時の高級車の代名詞であったアメリカ車の影響を多分に受けていた。



今でこそ高級車の代名詞であるクラウンではあるが、決して高級車としての性格を全面に打ち出して開発されたわけではなかった(もちろん自動車そのものが高級だったわけではあるが)。エンジンは水冷直列4気筒OHVのR型、これは既に市販車のトヨペット・スーパーへの搭載の実績があったものだ。排気量は1453cc、出力は48psと、当時の基準でも決して大型とは言えないものであったが、信頼性は高かった。

サスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン式の独立懸架、リヤは車軸懸架である。トラックなどと共通の汎用フレームに代わり、低床の専用シャシが開発されており、まだまだはしご型フレームに4輪リーフリジットが主流の時代においては、いかにもモダンであった。当時は未舗装路が大多数であり独立懸架方式の採用には反対の声もあったようだが、最大の顧客であるタクシー業界からは好評であった。

また、このトヨペット・クラウンはアメリカへの輸出もされており、トヨタ自動車の歴史の中で初めてアメリカへ輸出されたクルマであったことからも、このトヨペット・クラウンの登場により日本自動車界の歴史が新たな一歩を踏み出したことがお分かりいただけるだろうか。



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TLVではそんな初代クラウンを立体化。既に2006年に登場している「LV-24 トヨペットクラウン1500スタンダード」とは完全別金型、新規造形である。デザイン的にアメリカ車の影響を強く受けている点は前述のとおりであるが、本モデルもそんな戦後日本の字雰囲気を忠実に再現。バンパーのオーバーライダー、テールフィン、リアガラスなどはいかにもアメリカ車を思わせる。

ちなみにクラウンは来年2015年で50周年を迎えることとなる。日本自動車史に燦然と輝く名車をみなさんも手に入れてみてはいかがだろうか。
by gramman | 2014-12-21 17:11 | ミニカー | Trackback | Comments(0)

クルマと模型バカによる終わりなき妄言の全記録


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